【興菱辞典】

        


【アセチレン】(あせちれん)

くさいガス。燃えるとくさくない。ボンベは空になっても重いままだ。

【圧縮機】(あっしゅくき)

メーカーの癖が一番良く出る部品。単品でも値段が結構高い。小さくても重い。

【圧力スイッチ】(あつりょくすいっち)

圧縮機の運転保護回路などに入っている。(ことがある)

【安全靴】(あんぜんぐつ)

周囲にとっては危険な靴のこと。仕事以外では履かないように。

【安全帯】(あんぜんたい)

作業者のスタイルを矯正できるベルトのこと。装着するだけでなんとなく仕事ができるように見える。

【安全帽】(あんぜんぼう)

気休めの帽子。仕事以外ではかぶらないように。

【インターロック】(いんたーろっく)

なぁ~んか冷凍機が動かないなぁと思っていたら、横にあるポンプが回っていなかった、なんていうオチがある回路。

【インバーター】(いんばーたー)

機械の音をおとなしくさせる装置。マグネットスイッチの敵。

【インパクトドライバー】(いんぱくとどらいばー)

大人のおもちゃ。オトコは引き金のある道具にはめっぽう弱い。

【エアコン】(えあこん)

快適装置。過剰な運転は周囲の人の体調を崩す。

【エラー】(えらー)

サービスマンが気にする言葉。

【LEDライト】(えるいーでぃーらいと)

工事現場などで、行かなくてもいい暗闇で、見る必要のないものを、わざわざ他人に見せつけるために使う道具。

【エンタルピ】(えんたるぴ)

一般人には簡単に理解させないように作られた単位。学者や技術者の都合だけで発明された。

【塩害】(えんがい)

海辺の機械の持ち主が、簡単に納得できる不具合原因。

【オジサン】(おじさん)

就業人口の大半を占める。多くが不安や不満を抱えて生きている。

【オゾン層】(おぞんそう)

冷蔵庫屋の殺し文句。これがなくなると地球が大変なことになる、らしい。


        


【回収装置】(かいしゅうそうち)

冷媒回収装置のこと。規則上、運転中は機器のそばにいなければならないので、作業員は休憩できる。

【カタログ】(かたろぐ)

難解文書のこと。大切なことほど小さい字で書いてある。

【可溶栓】(かようせん)

普段は存在感すらないくらいにおとなしく、我慢強いが、いったん切れると手に負えないヤツ。

【気密試験】(きみつしけん)

冷蔵庫屋が工期の引き延ばしに使う口実。24時間は引き伸ばせる。耐圧試験とよく間違われる。

【凝縮器】(ぎょうしゅくき)

単品だと場所はとるが結構軽い。空冷なら一人で持ち上げたりすると、はったりの力自慢ができる。

【空気線図】(くうきせんず)

宇宙の果てにおくったメッセージのような模様のこと。

【現場】(げんば)

オジサンの集まるところ。最近はオバサンも集まるようになった。

【現場監督】(げんばかんとく)

ヒューズのような存在。

【高圧ガス保安法】(こうあつがすほあんほう)

世の中に浸透していない気の毒な法律。旧高圧ガス取締法。

【コンデンサ】(こんでんさ)

①凝縮器のこと。

②静電エネルギーを蓄える装置のこと。(書いた本人は意味を理解していない。)

【コンデンシングユニット】(こんでんしんぐゆにっと)

「冷凍機」といえば済む話なのに、わざわざ冷蔵庫屋が周囲に強がるときに使う言葉。

【コンプレッサー】(こんぷれっさー)

圧縮機のこと。


        


【サービスマン】(さーびすまん)

しかられるのが主な仕事。見かけたら同情してやってください。

【サーモスタット】(サーモスタット)

温度を制御するもの。小さな箱。

【サイフォン】(さいふぉん)

新冷媒用ボンベにとりいれた画期的なシステム。コーヒーと同じ。

【三方弁】(さんぽうべん)

「バックシートにする」とか専門用語が使用できる弁のこと。

【作業服】(さぎょうふく)

いくら汚れているからといって、それが仕事をどれだけやったかという度合いに影響するとは限らない服。

【GHP】(じーえっちぴー)

ガスヒートポンプのこと。構造は車輪がないクルマとほぼ同じ。

【試運転】(しうんてん)

工事屋が、客先より先に新品の納入品をいじることができる権利。

【仕事】(しごと)

主に勤め先などで行う行為。しかし勤め先に滞在する時間に比例しない行為。

【自己保持回路】(じこほじかいろ)

決して自らの力だけで保持しているわけではない回路。

【下請け業者】(したうけぎょうしゃ)

そのことに関しては元請業者より詳しい業者。

【室外機】(しつがいき)

エアコンの場合、夏は熱い空気を出す。冬は冷たい空気を出す。

【霜取り】(しもとり)

デフロストのこと。

【真空ポンプ】(しんくうぽんぷ)

金属のかたまり。スイッチを入れると「連続げっぷ」のような音を出す。重量があるので筋力トレーニングには最適。

【新冷媒】(しんれいばい)

登場してから何年もたっているのに、そう呼ばれる冷媒。

【ステンレス】(すてんれす)

結局、いつかは錆びる金属のこと。

【墨出し】(すみだし)

①イカやタコなどが危機にさらされた時に使うワザ。

②作業者があとでイタイ目にあわないようにするワザ。

【スポットクーラー】(すぽっとくーらー)

その場所の空気を、熱風と冷風に切り分ける機械のこと。

【製氷機】(せいひょうき)

氷をつくる以上に水を消費する機械。

【責任者】(せきにんしゃ)

部下など他人に「おまえの責任だ!」と怒鳴る権利のある人。

【施工図】(せこうず)

①施工前に書く図面。

②施工してみてから書く図面。

【設定温度】(せっていおんど)

かならずしもその温度に達するとは限らない温度。

【扇風機】(せんぷうき)

空気をかき混ぜる機械。

【操作回路】(そうさかいろ)

これを作った人は本当は機械を回したくないんじゃないだろうかと勘ぐってしまう回路のこと。

【ソフトクリーム】(そふとくりーむ)

おいしい。冬でも消費量が減らない冷たいお菓子。(と勝手に思っている)


        


【耐圧試験】(たいあつしけん)

メーカーがやる試験。

【大五郎】(だいごろう)

当社のお手製の台車。数々の重量物を運んだ。

【タイマ】(たいま)

冷蔵庫や冷凍庫に休憩時間を与える装置。

【タッパ】(たっぱ)

①弁当箱のこと。ふたを開けるとたまにサーモスタットが入っていることがある。

②大工用語で高さを指す。

【段取り】(だんどり)

現場に遅刻したときに使える、言い訳のひとつ。

【断熱】(だんねつ)

これをやった人はその言葉のとおりになってほしいと望みを託しているだけにすぎない。

【暖房機】(だんぼうき)

①燃料を燃やす機械。それ自体は燃えないが、まれに「暖房機が燃えないんですけど…」とクレームがくる。

②燃焼窯を冷やす機械。

【遅延回路】(ちえんかいろ)

その人が短気かどうか、すぐわかってしまう回路のこと。

【地球温暖化】(ちきゅうおんだんか)

私たちがやっていること。別に冷凍機業界ばかり矢面にされることはないと思うんですけど…。

【窒素】(ちっそ)

その辺にいくらでもある物体。通常は気体。

【窒息】(ちっそく)

①密閉された空間に冷媒ガスが充満するとおこる現象。

②笑いすぎた後に起こる現象。

【テスター】(てすたー)

電気関連の点検に使用する器具。これを持つだけで電気を知らない人への抑止力になる。

【デフロスト】(でふろすと)

霜取りのこと。

【電磁弁】(でんじべん)

配管に接続するもの。電気を使って配管内に流れるものを遮断することができる。

【銅管】(どうかん)

銅でできた管。廃品になるとリサイクル業者がよろこぶ物体。

【ドライヤ】(どらいや)

①髪の毛を乾かす装置。当社では別の目的で使用している。

②手榴弾のような形をしているが、爆発はしない。腎臓の役割と同じ。


        


【ニップル】(にっぷる)

①栓

②ちくび?

【燃焼】(ねんしょう)

地球温暖化に直結する現象。

【燃料】(ねんりょう)

暖房機のエサ。これがないと暖房機はとたんに冷たくなる。

【熱力学】(ねつりきがく)

この学問のおかげで文明が発達したと自負する学者が作った学問


        


【パーシングバルブ】(ぱーしんぐばるぶ)

冷蔵庫屋さんの秘密兵器。冷蔵庫の治療にために使う道具。別名「注射針」。

【配管作業】(はいかんさぎょう)

作業した人の性格がよくわかる作業。

【配管化粧カバー】(はいかんけしょうかばー)

いいかげんな配管を隠すために開発された材料。最近流行している。

【配線図】(はいせんず)

設計者がどのくらいひねくれているのかわかる図面。眠いときにみると気を失うことがある。

【パッキン】(ぱっきん)

中間管理職のような役割をしている。板ばさみになっている。

【バルブ】(ばるぶ)

たまにどっちが「開」なのか「閉」なのかわかなくなる代物。

【ハンドブック】(はんどぶっく)

サービスマンが使うカンニングペーパーのこと。優秀なサービスマンもこれがないとただの人になる。

【ビーバー】(びーばー)

三菱重工が飼っている生き物。白熊がライバルらしい。

【ヒューズ】(ひゅーず)

他が悪くてもみんなのために責任をおってくれる悲劇の存在。しかし容量がでかいとこれ以降の何かが壊れる。

【フィルター】(ふぃるたー)

汚れ役のこと。

【不具合】(ふぐあい)

手抜きさえしなければ、おきない現象。

【フケる】(ふける)

①年老いること。

②ものを移動することが可能な状態をさす。(例:あと300フケるんでないの?)

【ブライン】(ぶらいん)

それ単体では役にたたないもの。何かの助けがいる。

【プリント基板】(ぷりんときばん)

操作回路を修理するのが面倒な人が考えた部品。これを取り替えればとにかく機械はなおる、らしい。

【ブレーカー】(ぶれーかー)

電源のこと。どこかの電気屋さんが「ブリーカー」と言っていた。やはりプロは違う。

【プレハブ】(ぷれはぶ)

①パネルの集合体。

②オジサンの憩いの場所。

【プロテクトリレー】(ぷろてくとりれー)

秘密の箱。あけちゃだめよ。

【フロン】(ふろん)

かつて、無味、無臭、無害、無毒ともてはやされた物質。

【膨張弁】(ぼうちょうべん)

それ自体は膨張しない。

【ポンプ】

壊れたら、また同じメーカーのモノしかつけられない代物。

【ポンプダウン】(ぽんぷだうん)

それ自体大げさなことではないが、それを言うとなんとなく専門技術者のように聞こえる言葉。

【ボンベ】(ぼんべ)

冷蔵庫屋の商品の入っている容器。R-502は特に重たかった。


        


【マグネットスイッチ】(まぐねっとすいっち)

モーターを回すスイッチ。むやみにさわらない方がいい。

【マニホールドゲージ】(まにほーるどげーじ)

ガス圧を測定する装置。ほとんどが口を三つもっているがしゃべったりはしない。

【虫ゴム】(むしごむ)

単に「虫」と言うこともある。(例:バルブが虫になっている。)

【メクラ】(めくら)

①せっかく配管したのに、途中で流れを止めてしまうヤツ。

②放送禁止用語

【モーター】(もーたー)

銅のかたまり。正常品なら電気を流すと回る部分がある。

【元請業者】(もとうけぎょうしゃ)

下請け業者より客先に詳しい業者。

【モリエル線図】(もりえるせんず)

素人がみると子供の落書きにしか見えない模様。不眠症のかたにオススメ。


        


【山の手】(やまのて)

当社の所在地。函館の場合、かつては本当に「ヤマノテ」だった。いまではすっかり住宅街となった。

【溶接】(ようせつ)

配管作業に際に行うイベント。人間も火を怖がる動物なんだと実感できる作業。火災注意。

【ヨッコ】(よっこ)

重たいものを人力のみで持ち上げる動作をさす。(例:みんなでヨッコしよう)(地域限定現場用語)


        


【リレー】(りれー)

回路に組み込まれる部品。これをたくさん使うとコンピュータになる。

【リモコン】(りもこん)

リモコンというのは、だいたい電線でつながっているものなんですよ。大きくても、簡単なスイッチが二つしかついていなくても「リモコン」なんですよ。ですから、テレビとかのは小さいし持ち運べますけど、これは冷蔵庫用ですから…。

【冷蔵庫】(れーぞーこ)

物を凍らせない箱。電気がなければただの箱。

【冷凍機】(れいとうき)

一見何の目的で置いてあるのかわからないくらい、建物の隅などに置かれてしまう可哀想な機械。

【冷凍庫】(れーとーこ)

物を解かさない箱。電気がなければただの箱。

【冷媒】(れいばい)

ものを冷やすために使う物質なのに、液体にさわると火傷する不思議なもの。

【漏電】(ろうでん)

冷蔵庫屋や電気屋が嫌う言葉。しかし原因を見つけるとものすごい達成感を得ることができる不思議な現象。


        


【ワープロ】(わーぷろ)

以前は字を書くのが下手な人が使っていたが、最近は漢字の書けない人も使うようになった。

【ワット】(わっと)

出力を表す言葉。これを引用すると技術者らしく聞こえる。

【ワイヤ】(わいや)

①細い金属の線。

②つまずいたときや、ちらかった状態を見たときに出る言葉。(方言)